2020年11月6日(金)公開の映画『』の主演?井ノ原快彦とその息子役を演じる道枝駿佑にインタビュー。「V6」として活動する井ノ原と、関西ジャニーズ Jr.のユニット「なにわ男子」として活動する道枝が、映画初共演にして親子役を演じる。
毎日息子におべんとうを作り続ける父親と、思春期を迎えた息子の“親子の絆”を2人はどのように演じたのか。また、井ノ原と道枝、それぞれの“おべんとう”にまつわるエピソードや、コミュニケーションの秘訣、俳優業にどう向き合うのかについて、話を聞いた。映画の撮影秘話や、意外な裏話にも注目だ。井ノ原快彦&道枝駿佑にインタビュー
井ノ原快彦、道枝駿佑■初共演で親子役に井ノ原さんと道枝さんは同じジャニーズ事務所の先輩と後輩同士。初共演作となる『461個のおべんとう』では親子役を演じています。お2人、どことなく優しい雰囲気が似ていらっしゃいますね。
井ノ原:本当ですか?光栄ですね。こんなぱっちり二重のきれいな子が息子で良いのかなーって思っていたくらいなのに(笑)。
道枝:(笑)。
シングルファザーと思春期の息子。この親子を演じる上で、役作りはどのようにしていったのですか?
井ノ原:男同士の親子って独特の距離感だと思うんです。しかもお母さんが家にいない家庭の父親と息子だから、きっとべたべたするわけでもなくつかず離れずというか、心地良い距離感がある関係性なのかなと考えました。
取っ払えるものはできるだけ取っ払いたかったので、事前に道枝くんに連絡して、敬語を無くして呼び名もお互いに決めたんです。そうしたら脚本上「パパ」って呼んでいるから「パパって呼ぶよ!」と道枝くんが言ってくれて。言葉から入ることで、良い意味で気を遣わずに過ごせるようになったので、あとはできるだけ長い時間一緒に過ごせたらいいな、と考えていました。
道枝:やっぱり最初はちょっと気を遣っていたのですが、パパが「怒らないから大丈夫だよ」と言ってくれたのでほっとして(笑)。そこから徐々に慣れていきました。僕自身も親子の関係性って映像ににじみ出るものだと思っていたので、常にコミュニケーションを取っておきたいな、という気持ちで。毎日お昼ご飯を一緒に食べたり、エンディングで歌う曲の練習をしたりして、仲良く過ごしていました。趣味の話をしているうちに、ドローンに一緒にハマったりとかして(笑)。ドローンですか?
井ノ原:ドローンね。「100メートルも上がるの?」とか言って一緒に盛り上がっていました。僕はその後すぐ買いました。
道枝:ドローンは一番盛り上がった。まだ2人でやったりはしてないんですけど。
井ノ原:機会があったら2人でやりたいよね、ドローン。部屋の中だと換気も良くなりそうじゃない(笑)?
道枝:回るから、換気扇みたいにね(笑)。あとは、ドローン以外にもラジコンも好きだし、ギター弾くのも好きだし……。何かとハマるものの趣味が似ているな、と思いました。お2人の意外な共通点が見つかったのですね。関係性を作った上で臨んだ撮影はいかがでしたか?
井ノ原:監督が極力シーンの順番通りに撮影を進めてくれたのもあって、ストーリーを追うごとに関係性や気持ちもリンクしていくような感じがありましたね。最初の方は道枝くんと2人で過ごすシーンがしばらく続いていたのですが、「明日から学校のシーンなんだ」と言われた時に、自分が知らない彼がいるのか……と思ったら勝手に複雑な気持ちになってしまいました。
学校へ行く息子を見送る親の目線ですね。
井ノ原:そうそう。「楽しそうじゃないか!」とか言って(笑)。クランクアップする時も、“なんで離れなきゃいけないんだろう”と自然に思ってしまいましたね。では、道枝さんは、息子の虹輝を演じてみていかがでしたか。
道枝:僕が演じた虹輝は、お父さんに対して少し劣等感というかコンプレックスを抱いている男の子。その気持ちをどう演じようかな、というのが悩みどころでした。演じている時はパパに対して突っぱねたくなる思春期の息子だけど、カットがかかってカメラがオフになったら仲良くしちゃうので、その切り替えもちょっと大変だったかも(笑)。
井ノ原:おべんとう作りもそうだけど、父親が良かれと思ってやっていることに対して虹輝は大体イライラしてるよね。「あなたのせいだよ!」みたいな。
道枝:うん……。思春期真っ只中だから。
井ノ原:虹輝の気持ちもわかるんだよね。お父さんがおべんとう作りにのめり込むうちに、お弁当箱とかお弁当作りグッズとかにどんどん走っていっちゃって。
「あれ、僕のためだっけ?自分が楽しんでいるだけでは?」って虹輝が半ば呆れている。あの冷めた目で父親を見る感じがすごい良かったですね。父親と息子の2人で暮らすこの家族ならではの関係性が垣間見えたような気がしました。二日酔いで帰ってきた父親?一樹に対して虹輝が「もうおべんとうを作らなくていい」と伝える場面もありましたね。
道枝:もし僕が虹輝だったら「そんなに無理しなくていいよ」と言葉で伝えると思います。「二日酔いとか、疲れてい
ブランド時計コピーるなら作らなくても大丈夫」っていうのは絶対言うかな。
井ノ原:それは優しさで言うの?「あー、大変だぜ」っていう父親の姿を見ていたら辛いから?
道枝:そうそう、優しさです。申し訳なくなっちゃうと思うんですよ。頑張ってくれているけど、そんなに無理しなくていいのにと。虹輝も同じようなことを考えていると思いますが、虹輝は反抗的な態度で言っているから感情としてはちょっと違うかもしれないですね。■おべんとうのエピソード
物語の鍵を握る「おべんとう」。父親の一樹は息子の高校進学を機に毎日おべんとう作りを続けることを決意します。
井ノ原:「おべんとう」って第一に、誰かが自分のことを思って作ってくれたものだと思うんです。とてもクリエイティブで、作った人の人間性も出る。だからこそ、毎日おべんとうを作ると決めた一樹の決意にはとても心動かされましたし、昔、自分のお母さんが作ってくれたおべんとうをもう一回食べてみたいな、という気持ちにもなりました
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井ノ原さんのおべんとうはどうでしたか?
井ノ原:自分が学生の時のおべんとうを振り返ってみると、にぼしで顔が書いてあるおべんとうの時は「えー!おかずこれだけかよ!」って思いましたし、中学生の時にかわいいおべんとう箱をもたされた時は「ふざけんなよ!」と思っていました(笑)。ちょうど思春期の時ってかっこつけたい時期だから、フタを開けて全部リンゴがうさぎになっていたりすると恥ずかしくて、隠して食べた覚えがあります。親も忙しいなりに色々準備してくれて、今なら本当にありがたくいただくのに、昔はちょっと気恥ずかしかったですね。
道枝さんはどうでしたか?
道枝:僕は、おべんとう箱がみんなのものよりも小さかったので、他の子のおべんとうがうらやましいな、と思っていました。「僕のは好きなものがあんまり入っていないな……」って(笑)。
井ノ原:(笑)
道枝:唐揚げとかタコさんウインナーが入っている友達の豪華なおべんとうを見て、やっぱり少し恥ずかしいと思いながら自分のおべんとうを食べていました。でも今思うと頑張って作ってくれていたおべんとうって本当にありがたくて。もし今あの時のおべんとうが目の前にあったら喜んで食べると思います。撮影の裏話を教えてください。
井ノ原:カラオケ店で撮影の支度した時のこと、覚えてる?
道枝:若林時英くんと森七菜さんがカラオケしていた時?
左から) 道枝駿佑、森七菜、若林時英井ノ原:そうそう。撮影の合間に同級生役の2人がカラオケを歌っているのを、道枝くんがニコニコしながら見ていたんですけど。2人に合わせるわけでもなく、だからといって拗ねているわけでもなく、ただ道枝くんがそこにいる感じがいいなあ、と思っていました。まさに、映画の中の虹輝と仲間の関係性を見ているような感じがして。
僕とバンドのおじさん3人組は「若いのが歌ってますぜ!」とか言いながらそれを見ていたんだけど(笑)。“ただそこにいる”というのが道枝くんならではの関係性の
ボッテガヴェネタ靴コピー作り方なのかな、と思ったんですよね。僕と一緒にいる時も、無理にコミュニケーションをとろうとするのではなく、ただ僕の隣に座るだけでもなんか心地良くて。僕自身も緊張感を作らないようにはしたけど、道枝くんも緊張感を感じないように配慮してくれていたのかなって。そのおかげですごくやりやすかった。
道枝:すごく見てくれていて、嬉しいですね。
井ノ原:道枝くんは達観しているというか、悟っているような空気があるよね。僕が色々やってみて長い間をかけてわかったようなことも、もうわかっていてすごいなと思うんですよ。精神年齢が高いというか。
道枝:そうかなあ。
井ノ原:うん。道枝くんの精神性もあると思うし、環境も影響しているのかな。たとえば事務所の子たちを見ても、今って僕らの時代に比べたらたくさんグループがあって、僕たちももちろん競争の中を勝ち抜いてはきたのだろうけど、昔はそこまで競争率が高くなかったから。今のジャニーズの中で活動していくって相当大変ですよ。
それに、ここ数年は災害とか社会的に大変なこともたくさん起こって、それを経験してきた10代ってたくさん悔しい思いもしたと思うし、やっぱりとてもたくましく生きていると思うんですよ。
たしかにそうですね。
井ノ原:(道枝に向かって)もう、これからもついていきますって感じですね(笑)。
道枝:いやいや、逆にこっちが付いていく方でしょ(笑)!